さわだむのブログ

個人ブログメディア実験中。関西の教育系NPOスタッフが日常を綴ります。

良い会社の共通点

先週、とある地域へ会社見学に行ってきた。

3社を訪問し、経営者からこれまでの事業の歩みや大切にしている考え方、今後の展望についてお話を聞かせていただき、工場や事務所などを見せていただいた。

 

「会社は社員が贈りたい人生を実現するための手段」と考え、定時で帰れる会社、有給を取れる会社づくりをとことん追求している会社。

「大手にはできない、地域のお客様のお困りごとを解決する会社」を目指し、若者の力を活用して挑戦を続ける会社。

「社員のやる気を引き出し、何があっても社員の命を守る」ことを一番に、社員同士のチームワークを重視し、働きやすい会社をつくるために投資を惜しまない会社。

 

特徴は三者三様だったが、共通する考え方もあるなと思った。

それは、「社員がチャレンジできる・育つ環境」があるということ。

三社とも中小企業だけど、大手でも中小でも、人を大切にしていない会社は続かないと思う。どこも人材不足はどんどん顕著になってくるし、そもそも国内は人も少なくなってくるし。

 

それから、採用活動に力を入れる会社も多いけど、育てる意識も大事だと感じた。経験豊富でスキルの高い人材や学生でも即戦力になりそうなポテンシャルの高い学生はどこも引き合いが多く、競争は激しくなる一方。だから、入社時点での能力を見るよりも、入社後にきちんと自社で育てていける環境をつくって、未熟な人材を一人前になるまでちゃんと育てていくことに投資する方が、採用にコストをかけるよりも結果的に効果的なんじゃないかな。お金がないから他チームから引き抜くこともできず、スカウトの目を肥やして若い選手を自チームでどうにかこうにか育てた結果、生え抜きが活躍するようになった広島カープみたいに。

そして、そういう育てる意識・環境がないと、人が育たない→辞めてしまう→良い人材を求めるけど来ない…の悪循環になってしまう。

 

学生自身の意識の問題もあるけど、やっぱり大企業は給料が良いとか福利厚生がしっかりしてるとか安定してそうとか(これは幻想だと思うのだけど)、魅力的に映りがち。ブランド力や知名力、福利厚生や職場環境といったハード面ではどうしても大企業に劣ってしまう中小企業は特に、縁あって自社に入社した人材はしっかり自社で育てていけるようになる必要性があると思う。

 

私自身も、新卒で何にも分からない世界に飛び込んで、そこでイチから手取り足取り教えてもらった。最初に教えてもらったこと、仕事のやり方、意識の持ち方は今でも活きている。嫌なことももちろんあったけど、育ててもらったことに関してはとても感謝している。

 

日本にある約300万社のうち99%は中小企業。

中小企業が元気にならないと、日本も元気にならない(と思う)。

大企業にはない中小企業の魅力もたくさんあるし、もっともっと中小企業には若者が活躍するチャンスがある。

だから、そんな機会をつくるお手伝いを、これからもしていきたい。